スタッフの池永です。
長田会計事務所では税務会計だけでなく「仕事を楽しむこと」「人生を豊かにすること」につながる勉強会『未来そうぞう塾』を開催しています。
先日開催した「アート鑑賞ワークショップ」の様子をレポートします!
私自身も初参加で心待ちにしていました!
講師は、薮田雪子事務所・S.T.ART代表の薮田雪子様にお願いいたしました。
薮田様は、 今年度から武蔵野美術大学通信教育課程油画学科日本画表現コースに編入し、日本画制作をする一方で、
学芸員、美術検定1級(アートナビゲーター)の資格を活かし、アート講座、アート鑑賞ワークショプを各地で開催し、制作と鑑賞の両面からアートを楽しんでおられます。
ワークショップはウォーミングアップの自己紹介から始まり、チームでの展示構成、そして一つの作品の多角的な鑑賞を通じて、アートの奥深さを学びました。
【ワーク①】「なぜそれを選んだ?」というテーマの自己紹介
まずはウォーミングアップとして、机にずらりと並べられた絵の中から、好きな一枚を選び、「自分の名前」と「選んだ理由」を話す自己紹介からスタート。

「この画家が好きで迷わず選びました!」
「この絵のタッチが好きで選びました!」
「この絵のこの構図が好きです。」
選んだ理由を聞いていくと、参加者からは「なるほど、そう見えるんですね!」「私には違うものに見えた」といった意見交換が自然と生まれ、いきなり深いコミュニケーションが取れる、面白い自己紹介でした。
【ワーク②】3組3様の「秋」
自己紹介が終わると、次のワークです。
二人一組になり、私たちが「学芸員」になったつもりで、「秋」をテーマにした絵を4枚選び、展覧会を構成しました。
「秋」という一言でも捉え方は様々。完成した3組の展覧会は、全く異なるテーマとムードを持ったものになりました!
第1組:『秋の移り変わり』
季節が移り、やがて冬の入口で終わる、その流れを表現しました!

第2組:『人肌さみしい秋』
日が短くなり、人肌恋しくなる秋。みんなで集まって、寄り添っているような雰囲気にしました。

第3組:『食』
秋と言えば、食欲の秋。という事で、食べ物を集めました!

一つのテーマでも、人それぞれ思い描くイメージや絵への印象が異なっていて、その多様性こそがアート鑑賞の面白さだと再認識しました。
【ワーク③】一つの絵から広がる「見方」
続いては、とある絵をじっくりと鑑賞し、それぞれが感じたことを言葉にして共有するワークです。
「この日のあたり方は、夕方前のよう見えます」
「いや、洗濯をしているなら、これは朝日の黄色っぽい感じじゃないかな?」
「空が青いので、季節は夏かなと思いました」
一人では想像もできなかった「見方」を知ることで、絵をもっと自由に鑑賞する楽しさを知ることができました。

さらに深く楽しむ!美術館での鑑賞のコツ&マナー
ワークの終了後、薮田様から、アート鑑賞をより楽しむためのアドバイスをいただきました。
貴重な作品を未来に残し、自分自身も快適に鑑賞するために守りたい、基本的なマナーをご紹介します
鑑賞のマナー
- メモは鉛筆で
芯やインクが飛び作品を傷つける可能性があるため、メモを取る際は鉛筆を使いましょう。
- 飲食物は厳禁
虫を寄せ付けてまうため、飴やガムを含む飲食物は持ち込めません。
- 荷物は小さく
大きな荷物はロッカーに預け(ロッカーは無料のところが多いです)、財布、スマホ、ハンカチなどが入るポシェットにまとめましょう。
混雑を避けて深く楽しむ 鑑賞のコツ
企画展、常設展問わず、アートをより快適に、深く楽しむためのポイントも伝授いただきました。
- 訪問時間・日程を工夫する
できるだけ開場時間、または終了30分前に行くのがおすすめです。
企画展は、会期初日か2日目に行くのが狙い目。
会場は低温設定なので、羽織物を持っていると安心です。
- 見る順番は自由でOK
混んでいる時でも焦らず、空いている作品から自由に見て回りましょう(美術館に順番はありません)。
並んでいる作品は、まず後ろから全体を見て、気になった作品を単眼鏡で覗いたり、列に並んだりするのがおすすめです。
- 単眼鏡を持参
特に気に入った作品をよりじっくり見るための単眼鏡は必需品でおすすめ。
- 解説を読むのは作品鑑賞の後で
展示作品の解説は、作品を見てから読むようにすると、先入観なく自分自身の感性で向き合えます。
図録をベンチで読んで興味のある作品に絞って時間をかけて見るのも、深い鑑賞方法の一つとのことでした。
最後に
参加者の方の感想を一部ご紹介いたします。
色んな見方があることがよく分かり、楽しかったです!大好きなフォロンの絵も新しい発見がありました。頭の体操にもなりました。またぜひ開催して頂きたいです!(会社員)
絵を選んで自己紹介をしたのが面白かったです。みなさんいろんな視点からお気に入りポイントを見つけているのだなと感じました。
仕事とは関係のない、正しい見方とも関係なく絵を見て好きに話せるのも開放的で面白かったです。
今回のワークショップを通じて、「正解はない」アート鑑賞を体験し、皆で感じたことを共有する面白さと楽しさを知りました。
また薮田様から、アート鑑賞の思わぬ効果についてのお話も印象的でした。
アートを通じて表現力や思考の柔軟性が高まることから、今、ビジネスパーソンにも注目されているそうです。
アートというと、敷居が高いと感じる方もいるかもしれませんが、「面白い!」「楽しい!」という感覚から、気軽にその世界に入ってみることができます。
今回のワークショップと鑑賞のポイントを学んだことで、私自身も早速、美術館へ行ってみたくなりました!

以上、スタッフ池永でした!









