「いつも賑やかで楽しそうですね!」
「明るい事務所ですね!」
今日は取り組みの1つ、ミーティングツールを紹介します。その名も「ついていけてません札」です。
ミーティング中に不明点が出てきた時に使う札です。この札を上げれば、発言するのが得意でない人でも意思表示ができます。この札が上がった時、話し手は聞き手がわかるまで説明します。「わかりません」ではなく「ついていけてません」なのがこだわりポイントです。
ついていけてません札の始まり
この札は事務所の大ミーティングである「ミライ作戦会議」にて、全員が参加しやすいようにと特急で作成したのが始まりです。
「ミライ作戦会議」では事務所の未来ビジョンをスタッフ全員と出勤しているインターン生で考えます。未来のことは抽象的になりがちなので、話が進むごとに理解が一致しているか確認することが欠かせません。一人ひとり経験や知識、言葉の意味付けが違っているのは当たり前なので、「わからないことや伝わらないことはどちらのせいでもない」という前提の意識が育まれます。
ついていけてません札作成秘話 プロトタイプ編
ついていけてません札作成秘話 プロトタイプ2 材料編
実際に使ってみると字だけでは気づきにくいという問題がありました。材料も段ボールからA4用紙をラミネートしたものに変更し、カラーにしてみました。
ラミネートした紙の加工には、総勘定元帳作りで活躍する「千枚通し」を使います。折る前に千枚通しで擦ればキレイに加工できます!山折りする面に向かって千枚通しで跡をつけるのがコツでした。
とりあえず箱を作成したところです。
ついていけてません札 プロトタイプ3 持ち手編
こちらの図の右から左に時系列に並んでいます。
ラミネートした紙は頑丈で美しいのですが、ボンドで接着できないのが難点でした。右側の図では箱に後付けで持ち手を作ろうとしましたが、小さすぎて差込フタが加工しづらく断念しました。左側の図では持ち手を箱と一体化させてみましたが、なんとも納得いく仕上がりになりませんでした。
また、参考にキャノンのペーパークラフトの羽子板の図面やアイスキャンディーの図面を見ていましたが、あまり理想的ではありませんでした。
私は何としてもA4用紙1枚で作成したかったのです。できるだけ紙を少なく、カットなどの工程も少ない方法がないか、「なぜこんなにアツくなっているのだろう…」と自分でも疑問に思いつつ、夢中になって試行錯誤していました。
ついていけてません札 完成編
赤丸部分は閉じるのをやめて、筒状になるように両面テープで留めることにしました。握り易く、段ボールより軽くなりました。量産も簡単です!
ちなみに、この試行錯誤は会計事務所が年末調整で大忙しの12月末に行っていました。もちろん、年末調整もしていましたが世の中の会計事務所では許されないことは間違いないです。できる可能性があるとやってみるまで気が済まない性格が周囲にバレていたのでしょうか。自由にさせてもらったおかげで納得いく仕上がりになりました。すっきりしました。ありがとうございました。
ついていけてません札を使うこと
ついていけてません札があるということは、「ついていけなくなったら伝えていい」という事務所のメッセージです。考えているうちに次の話題に進んでしまったり、知識や経験不足で理解できないときでも堂々と参加できます。そして、札を挙げるには自分がついていけていないことを自覚する必要があります。「今、自分はついていけていないんだな」と自分を俯瞰する訓練にもなります。
余談ですが、誰かがおもむろに「そっ…」とかわいい札を挙げている場面は面白いです(笑) 空気が変わるためか、話し手もどことなく楽しく話せるようになりました。
「長田会計事務所のつくりかた」いかがでしたでしょうか?これからも事務所の取り組みや工夫を定期的に連載していきますので、引き続きお読みいただけると嬉しいです。
スタッフ木下でした!
おまけ:ついていけてません札の作り方
よろしければ皆様も作ってみてください。寸劇の小道具にも使えそうです。A4の紙とラミネーターさえあれば気軽に作れます!
下にダウンロードリンクがありますのでご利用ください。
オリジナルのデザインを作りたい方はコチラ
テンプレート
透過した枠線のみの画像がダウンロードできます。