
こんにちは!税務会計チームの森田です。
先日、未来そうぞう塾「仕事や経営に活かせる!給与計算・社会保険のイロハ」を開催しました。
講師を務めていただいたのは橋爪社労士事務所代表の橋爪貴之先生です。
橋爪先生は大学卒業後、民間企業を経て平成16年に社会保険労務士事務所を開設され、現在は医療、製造、建設、飲食など幅広い業種の顧問先様の給与計算実務に深く関わられています。
この勉強会は主に経理担当として給与計算を担当しておられる方を対象に、「ちょっと複雑でよく分からない」給与計算の支給額や控除額の計算方法、社会保険の基本や手続きといった実務に必須の知識を体系的に学んでいただくことを目的としました。
勉強会で学べたこと
勉強会では、大きくSection1とSection2に分けて学び、知識を深めました。
Section1 給与計算の基礎と実務の留意点
このセクションでは、正確な給与計算を行うための法的なルールと、具体的な計算方法について学びました。
まず、労働基準法で定められた賃金支払いの5原則(通貨払い、直接払い、全額払い、毎月1回以上払い、一定期日払い)を確認し、例外的な控除についても理解を深めました。
次に控除の基礎として、まず残業単価の計算基礎から除外できる7つの賃金を確認し、実務での誤りを防ぐポイントを整理しました。
その上で、割増賃金の計算では、時間外労働、休日労働、深夜業のそれぞれの割増率を確認し、時給者・月給者それぞれの具体的な残業単価の算出方法を事例を通して学びました。
そして給与から控除する社会保険料や住民税、所得税について、それぞれの徴収の原則や適用されるルールを学びました。
特に、入社時や退職時における具体的な手続きと注意点を確認しました。
Section 2:労働保険と社会保険の基礎知識
このセクションでは、会社の設立や従業員の増加に伴う保険の加入手続き、そして保険料の基礎となる仕組みについて学びました。
労働保険の成立・設置手続きや年度更新から始め、社会保険の新規適用要件、特に個人事業所における強制適用と任意適用について確認しました。
従業員を雇用する上で欠かせない、社会保険と雇用保険それぞれの加入要件を詳細に確認し、とりわけ短時間労働者の社会保険加入要件についても学びました。
さらに、保険料の計算基礎となる標準報酬月額について、資格取得時決定、年1回の定時決定、そして賃金変動による随時改定という3つの決定・改定のタイミングと計算期間について、具体的な事例を通して学びました。
また、健康保険における被扶養者として認定されるための収入要件や、生計維持の条件についても確認しました。
2025年10月から、19歳以上23歳未満の方を対象に収入要件が150万円未満に緩和される改正点についても確認しました。
途中の時間と最後には質疑応答の時間を設け、参加者の皆様から質問をいただきました。
講師の橋爪先生による丁寧な解説で、参加者の皆様の疑問点を解消することができました。
基礎を丁寧に学べた勉強会
参加者の方の感想を一部ご紹介いたします。
先生の穏やかな口調で、とてもゆったりとしていて分かりやすく、とても実りのある時間でした。ありがとうございました。
基礎的なことをわかりやすく説明いただけてよかったです。
来年からの仕事で扱う可能性もある給与についてしっかりと学ぶことができたので良かったです。
社会保険料の算出方法についても知ることができて、どうしてこの数字が引かれるのかを理解することができたので良かったです。
自分が学生なので今年何円まで稼いで大丈夫なのかということが不安であったが、法改正のことなども合わせて説明をいただけたので、様々な条件や例外が入り組んでいる保険について理解することができた。
この勉強会では、参加者の方に給与計算・社会保険の基本を学び、その知識を日々の業務に活用していただき、迷ったり悩んだりする時間を短縮することに少しでも役立ててほしいと思い開催しました。
勉強会の様子を見ていると、参加者の方々が熱心にメモを取ってくださっていたり、先生に質問をしていたりと少しでも多くを学び取ろうと積極的に参加してくだっていた姿が印象的でした。
その姿を拝見し、この勉強会を開催できたことを嬉しく思いました。

今回の『仕事や経営に活かせる!給与計算と社会保険のイロハ』は7年ぶりの開催でした。
私自身も改めて学びになることが多く、貴重な機会となりました。
残念ながら今回ご参加いただけなかった方のためにも、知識の提供は継続していきたいと考えております。
勉強会後のアンケートでは、次回の開催に向けた「さらに深掘りしたいテーマ」もお寄せいただきました。
皆様からのご要望を反映し、次回は内容をさらにアップデートしていければと思います。
引き続き、学びの場づくりに努めてまいりますので、どうぞご期待ください!
以上、スタッフ森田でした!