会計事務所の仕事とテレワーク

弊所では昨年4月の緊急事態宣言からテレワークを始めました。そして解除されてからも働き方の多様化のひとつとして取り入れ、自宅で仕事ができるよう新しい仕事の仕組みづくりに取り組んでいます。(詳しくは事務所のテレワークへ)

始めてみると課題はやはり「紙」でした。
会計事務所は12月~5月の半年間の業務量がグッと増えます。特に12月の年末調整、2~3月の所得税確定申告は多くのお客様の業務が集中し、事務所内の資料はどんどん増えていきます。弊所ではこれまでお客様から紙の資料をお預かりしていましたが、資料が紙である限り、事務所で受け取り処理する他ありません。
そこでまず年末調整の資料をPDFや画像データで受け取り、在宅でも処理できるようにしようと考えました。弊所とお客様が共有で使えるクラウドを用意し、そこにデータを保存していただくことにしたのです。お客様はチェックリストに変更点等を記入、控除証明書などの添付資料は重ならないように台紙に貼り、まとめてスキャン保存していただくことにしました。チェックリストを基に弊所で作成、印刷した申告書等とお手元の証明書の台紙を保存していただくことで年末調整は完了です。

確定申告も同様に必要書類をスキャンしていただくことにしましたが、「医療費控除」や不動産の売却などの「譲渡所得」、住宅を買われたときの「住宅取得控除」など、資料はさらにバリエーション豊かです。結果的にご郵送でお預かりしたものも多く、来年以降の改善が必要です。

そしてデータ化への対応が難しいお客様のうちファックスをご利用いただける方にはファックスでの送信をお願いしました。弊所のファックスは受信時にデータとして保存されます。一番簡単なデータ保存方法として利用していただくことにしました。時代遅れの象徴のように言われることの多いファックスですが、使い方によってはとても便利な電子化のツールとなりました。

最後になりましたが、昨年末の年末調整、今年の確定申告では「データ化」について突然のお願いすることになったにも関わらず、多くのお客様に対応していただきました。ご協力に感謝申し上げます。
次回の年末調整(もう今年ですね!)や確定申告も、できるだけお客様にもご負担なくご準備いただけるよう工夫と改善をしてまいります。
今後、オンライン化の流れはさらに進み、早くなっていくでしょう。自分たちの中にうまく取り入れ、いつも少し先を進んでいきたいと思います。